大学の取り組み

医学研究科

医学研究科の展示コーナーでは青森医学専門学校、弘前医科大学、弘前大学医学部を経て今日に至る歴史を彩る数々の教育資料や実験機材などの所蔵品、および医学部同窓会である鵬桜会が医学部創設50年に作成したビデオ、それにレオナルド・ダ・ヴィンチ解剖手稿および解体新書の希少なファクシミリなどを展示しています。特に、壁面を占める9枚の解剖図はまだ医学書や教育機材・資料が希少であった戦後間もなくの時代に、教員自らが、あるいは絵師に依頼して、講義用の掛図として臓器別に作成されたものです。総計161点が現在も残されていますが、作成後数十年を経て、保存状態が十分でないものが多く、資料館開館を機会としてその一部を展示用にパネル化したものです。当時は大半の資料や教科書が白黒であったと思われ、カラー化によって非常に分かりやすく工夫されています。また、開学当時から用いられた実験機器が当時の研究を偲ばせると同時に、医専1期生以来すべてが保存されている卒業アルバムからは、教授や学生の熱い思いが感じられます。

ダ・ヴィンチの手稿や素描の複製は、英王室ウィンザー城所蔵のオリジナルを1982年に国際共同事業によって行われたものです。複製は世界限定で998セット出版され、日本版は115セット出版されました。本書はそのひとつであり、通し番号が打たれています。なお、本学の功績のあった先人として紹介されている松木明知名誉教授が、本学に寄贈された松木文庫の多数の貴重資料の中にも、この複製が含まれており、本学は国内115セットのうち2点を所蔵しています。このような大学は国内にはほとんどないものと思われます。

松木文庫には杉田玄白らが解剖学書を翻訳した解体新書のファクシミリが含まれており、資料館に展示しています。解体新書の原本はドイツ人クルムスの著した医学書のオランダ語訳本であるが、日本語への翻訳には弘前藩医の桐山正哲が参加していました。

主な展示品

  • 『ダ・ヴィンチ解剖手稿』
  • 解体新書 (写本)
  • 化学天秤 2点
  • 屈折計
  • 比色計
  • 電気炉
  • コンセントレーター
  • 水銀気圧計
  • 解剖学教育掛図
  • 昭和41年解剖体慰霊祭
  • 医学部20周年資料
  • 卒業記念アルバム
  • 昭和53年テネシー学長来校記念写真
  • 医学部30周年資料
  • 医学研究科研究紹介 デジタルパネル
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